大気の熱力学約6分で読むLESSON 03
空気が上昇すると、なぜ冷える?
空気の「仕事」が、温度を変える。
H.うえいひろしの学習ノートから
まず、これだけ。
膨張で冷え、凝結の熱で冷え方が緩やかになる。
主役は、周囲と区別して追いかける「空気塊」です。上昇すると周囲を押し広げて仕事をします。熱を外へ逃がさなくても、自分の内部エネルギーを使うので冷えるのです。
この記事のゴール上昇する空気が冷える理由と、飽和後に冷え方が変わる理由を説明できる。
まずは、この4つをつなげる。- 01上昇する
- 02気圧が下がる
- 03膨張する
- 04温度が下がる
外部との熱のやり取りがない、未飽和空気塊の基本的な流れ。
上昇、膨張、温度低下
空気塊が上昇すると周囲の気圧が低くなり、膨張します。周囲との熱のやり取りがなければ、外部へ仕事をした分だけ内部エネルギーが減り、温度が下がります。下降時は圧縮されて温度が上がります。
未飽和の空気塊
乾燥断熱減率は約9.8℃/km。概算問題では約10℃/km、つまり100 mにつき約1℃低下として扱います。「乾燥」は水蒸気がゼロという意味ではなく、この文脈では未飽和の空気塊を扱います。
28℃ − 10℃/km × 1.5 km = 約13℃
これは、28℃の空気塊が途中で飽和せずに1,500 m上昇した場合の概算です。
飽和すると、冷え方は緩やかに
上昇して冷え、飽和後に水蒸気が凝結すると潜熱が放出されます。この熱が膨張による冷却を一部補うため、温度の下がり方は乾燥断熱減率より小さくなります。
これが湿潤断熱減率です。ここでは4〜7℃/km程度を目安にしましたが、一定値でも普遍的な範囲でもありません。気温や気圧に依存し、低温では乾燥断熱減率に近づきます。
混同しないこと乾燥・湿潤の違いは飽和状態に関係します。CINが大きいから乾燥断熱減率になる、という関係ではありません。
ここで迷わないために
答えだけでなく、理由まで。
「断熱」は温度が変わらないことではなく、外部と熱をやり取りしないことです。「乾燥」も水蒸気がゼロという意味ではありません。
CHECK YOUR UNDERSTANDINGオリジナル確認問題
ここで、一問。
地上24℃の未飽和空気塊が、途中で飽和せず1,000 m上昇。減率を10℃/kmとすると?
正解と考え方を読む
正解:A · 約14℃
24 − 10 × 1 = 14℃。上昇距離をkmにそろえて計算します。飽和後は同じ減率を使い続けず、問題で与えられた条件を確認しましょう。
ひとことで覚える断熱は、熱の出入りなし。温度の変化はあり。
H.HIROSHI'S LEARNING MEMO
うえいひろしの、ここが転機。
28℃の空気塊を1,500 m上げる概算で13℃と回答。凝結時に潜熱が放出され、冷え方が緩やかになる理由までつなげました。
Day 2の記録を読む ↗実際の学習ログをもとに編集しています。理解したら、思い出す練習へ。
このテーマの6語を復習。
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