上昇、膨張、温度低下

空気塊が上昇すると周囲の気圧が低くなり、膨張します。周囲との熱のやり取りがなければ、外部へ仕事をした分だけ内部エネルギーが減り、温度が下がります。下降時は圧縮されて温度が上がります。

未飽和の空気塊

乾燥断熱減率は約9.8℃/km。概算問題では約10℃/km、つまり100 mにつき約1℃低下として扱います。「乾燥」は水蒸気がゼロという意味ではなく、この文脈では未飽和の空気塊を扱います。

28℃ − 10℃/km × 1.5 km = 約13℃

これは、28℃の空気塊が途中で飽和せずに1,500 m上昇した場合の概算です。

飽和すると、冷え方は緩やかに

上昇して冷え、飽和後に水蒸気が凝結すると潜熱が放出されます。この熱が膨張による冷却を一部補うため、温度の下がり方は乾燥断熱減率より小さくなります。

これが湿潤断熱減率です。ここでは4〜7℃/km程度を目安にしましたが、一定値でも普遍的な範囲でもありません。気温や気圧に依存し、低温では乾燥断熱減率に近づきます。

混同しないこと

乾燥・湿潤の違いは飽和状態に関係します。CINが大きいから乾燥断熱減率になる、という関係ではありません。