2つの「高さ」

LCL(持ち上げ凝結高度)は、未飽和の空気塊を断熱的に持ち上げたとき、飽和する高度です。雲底を考える目安になります。

LFC(自由対流高度)は、持ち上げた空気塊が周囲より軽くなり、正の浮力によって上昇できるようになる高度です。

抑制とエネルギー

CIN(対流抑制)は、空気塊をLFCまで持ち上げる際に克服する必要のある負の浮力のエネルギーに関わる量です。単位はJ/kg。逆転層そのものを意味せず、LCLより下にも負の浮力の領域はあり得ます。

CAPE(対流有効位置エネルギー)は、正の浮力から得られる単位質量あたりのエネルギーを積算した量です。単位はJ/kg。空気塊に浮力を与える原因の名前ではありません。

持ち上げる → LCLで飽和 → LFCに達する
→ 正の浮力で上昇 → 積乱雲へ発達する可能性

この流れは基本的な模式例です。雲ができた時点で正の浮力があるとは限らず、CAPEが大きくても、CINや上昇のきっかけによっては対流が始まらないことがあります。

上昇を始めるきっかけ

前線、山の斜面、下層での風の収束などが空気を持ち上げます。地形性上昇と収束は別の過程ですが、山沿いで一緒に起こる場合もあります。

理解のチェックポイント

LCLからLFCまでの間に、必ず逆転層があるとは言えません。まずは、空気塊と周囲の密度・温度の関係を説明します。