雲と対流約8分で読むLESSON 05
LCL・LFC・CIN・CAPEをつなぐ
雲のでき始めと、対流の発達を分ける。
H.うえいひろしの学習ノートから
まず、これだけ。
LCLは飽和、LFCは自力上昇。CINとCAPEはエネルギーの量。
高さを示す2語と、エネルギーを示す2語に分けましょう。CINを「ブレーキ」と考えると入口はつかめますが、定義は負の浮力を克服するエネルギーで説明します。
この記事のゴールLCL・LFC・CIN・CAPEの役割を区別して、対流の発生を説明できる。
4つを、単位で分けてみよう。高度の指標LCL持ち上げて飽和する
LFC正の浮力で上昇できる
エネルギーの指標 · J/kgCIN上昇の抑制に関わる
CAPE正の浮力から得られる
高さの差と、エネルギーの量は別物。位置関係を示す図ではありません。
2つの「高さ」
LCL(持ち上げ凝結高度)は、未飽和の空気塊を断熱的に持ち上げたとき、飽和する高度です。雲底を考える目安になります。
LFC(自由対流高度)は、持ち上げた空気塊が周囲より軽くなり、正の浮力によって上昇できるようになる高度です。
抑制とエネルギー
CIN(対流抑制)は、空気塊をLFCまで持ち上げる際に克服する必要のある負の浮力のエネルギーに関わる量です。単位はJ/kg。逆転層そのものを意味せず、LCLより下にも負の浮力の領域はあり得ます。
CAPE(対流有効位置エネルギー)は、正の浮力から得られる単位質量あたりのエネルギーを積算した量です。単位はJ/kg。空気塊に浮力を与える原因の名前ではありません。
持ち上げる → LCLで飽和 → LFCに達する
→ 正の浮力で上昇 → 積乱雲へ発達する可能性
この流れは基本的な模式例です。雲ができた時点で正の浮力があるとは限らず、CAPEが大きくても、CINや上昇のきっかけによっては対流が始まらないことがあります。
上昇を始めるきっかけ
前線、山の斜面、下層での風の収束などが空気を持ち上げます。地形性上昇と収束は別の過程ですが、山沿いで一緒に起こる場合もあります。
理解のチェックポイントLCLからLFCまでの間に、必ず逆転層があるとは言えません。まずは、空気塊と周囲の密度・温度の関係を説明します。
ここで迷わないために
答えだけでなく、理由まで。
「雲ができた」「CAPEが大きい」だけでは、積乱雲の発生を断定できません。LFCまで持ち上げるきっかけとCINも確認します。
CHECK YOUR UNDERSTANDINGオリジナル確認問題
ここで、一問。
CAPEもCINも大きく、空気を持ち上げるきっかけがない。積乱雲は必ず発生する?
正解と考え方を読む
正解:B · 発生しないことがある
大きなCAPEがあっても、負の浮力の領域を越えてLFCへ到達できなければ、対流は始まらないことがあります。エネルギーの可能性と、発生のきっかけを分けて考えます。
ひとことで覚えるLCL=飽和、LFC=自由対流。CIN=抑制、CAPE=使えるエネルギー。
H.HIROSHI'S LEARNING MEMO
うえいひろしの、ここが転機。
LCL・LFCの区別から、CINで抑制されていた対流が強制上昇をきっかけに発達する流れへ。CINを逆転層そのものと同一視しない点も復習しました。
Day 2の記録を読む ↗実際の学習ログをもとに編集しています。理解したら、思い出す練習へ。
このテーマの6語を復習。
単語帳をひらく ↗次のノート気温が下がると、湿度はどうなる?↗